第550章:私を一生買うのに十分

案の定、1分も経たないうちに、メッセージが表示された。

スポンサー:【全部でいくらなの?総額を教えて。】

打ち上げられたクジラ:【今回録音したのは、あなたとビジネスをするためじゃないの。前回の配信であなたがたくさんお金を使ってくれたけど、どうお礼を言えばいいか分からなくて。だから、時間を見つけてこれらを録音したの。】

藤原時央はこの文章を見て、心の中で言い表せない違和感を覚えた。

時田浅子はこの見知らぬ人を気にかけているのか?

スポンサー:【気にしないで。あのお金は私が自分の意志で使ったもので、約束した金額だから、いくらであるべきかはそのままでいい。】

この一行を打ち終えても、まだ足りないと感じ、さらに一言付け加えた:【私たちは契約精神を守るべきだ。】

時田浅子は呆然とした。この話題では、もうどう会話を続けていいのか分からなくなった。

打ち上げられたクジラ:【あなたの睡眠は良くなりましたか?】

藤原時央の眉がすぐに寄った。

以前、時田浅子はいつもビジネスライクな口調だったのに、どうして突然彼のことを気にかけるようになったのだろう!

スポンサー:【だいぶ良くなった。】

打ち上げられたクジラ:【それは良かった。もう一つ言いたいことがあるんだけど、私の作品がどんどん増えてきて、あなたが私の声を聴くだけで効果があるなら、直接ネットで探した方が便利かもしれないわ。】

スポンサー:【それって、タダで聴けと教えてるの?】

打ち上げられたクジラ:【あなたが私の配信で投げ銭してくれたお金は、私の一生分を買えるほどよ。】

スポンサー:【じゃあ、一生分買おう。】

打ち上げられたクジラ:【いやいやいや、そういう意味じゃないの。】

藤原時央は彼女の慌てた説明を見て、思わず笑みを漏らした。

続いて、後ろに手を振り続ける絵文字も送られてきた。

藤原時央が目を閉じると、すぐに時田浅子の表情が脳裏に浮かんだ。彼女はきっと少し困惑して、顔も赤くなっているだろう。

完全に恥じらいというわけではなく、時には小さなライオンのように強気になることもある。

スポンサー:【彼氏ができたの?だからこんな風になったの?】

時田浅子はこの質問を見て、心が理由もなく慌てた。

この人が彼女に彼氏ができたかどうか尋ねると、突然藤原時央のことを思い出した。どうしてだろう?