075 天才少女

彼女の記憶が正しければ、残りは自分に関係ないはずだ!

ダウンジャケットを着直した島田香織は再び眠気を感じ、残りは自分に関係ないだろうと思った。

実は彼女もこんな時に眠りたくなかったが、昨夜は奈奈さんと冬に引っ張られて一晩中おしゃべりをしていた。主に二人が興奮しすぎて、彼女は一睡もできなかったのだ。

その後、久保誠也は予想通り最優秀監督賞を受賞した。

Z国の生中継カメラは島田香織と久保誠也に向けられ続け、今や香織の頭がニワトリのようにうなだれているのを見て、コメントが飛び交った。

「香織ちゃん本当に可愛い、寝顔も可愛い!」

「香織は眠れる森の美女みたい!」

「見て、周りの人たちも香織が寝そうなのに気付いてるよ」

「ハハハ、私の香織が国際的に恥をかいちゃった!」

……

コメント欄は賑やかで、みんなが島田香織の寝姿について話し合っているとき、一筋の光が彼女に当たった。