橋本月見は中島夏美の向かいに座り、面白い話を笑顔で語っていたが、途中で喉が渇き、冷たい飲み物を一口飲んでから、コップを元の場所に戻し、目を上げて中島夏美を見た。話を続けようとした時、中島夏美が全く自分の話を聞いていないことに気づいた。
橋本月見は元々短気な性格で、怒りで顔が真っ赤になった。彼女は必死に怒りを抑え、冷たい飲み物を大きく飲んで、やっと怒りを押さえ込んだ。
橋本月見は好奇心から中島夏美の視線の先を追い、藤原航を食い入るように見つめている中島夏美の姿を目にした。彼女は再び中島夏美を見て、その顔に浮かぶ笑みを見つめているうちに、突然閃くものがあり、理解した。
中島夏美は藤原航に惚れているに違いない!
橋本月見の頭は急速に回転した。
そのとき、中島夏美は立ち上がり、橋本月見に笑顔を向けて、優しく言った。「ちょっとトイレに行ってきます。」