第315章 私は君たちを実の兄弟と思っていたのに、君たちは私を拾ってきた子と思っている

藤崎雪哉一行はホテルに到着したばかりで、昼の会議の準備をしていた。

三浦大也は藤崎千明の電話を持って来て、「社長、三の若様が...あなたとビデオ通話をしたいと言っています。」

藤崎雪哉は応対する気がなく、直接携帯を藤崎千颯に投げた。

藤崎千颯は今の藤崎千明の惨めな状態を見られないことを心配していたので、考えもせずにビデオ通話をかけた。

ビデオが繋がると、藤崎千明がヘリコプターに座り、顔面蒼白で震えている姿が映った。

「藤崎の三の若様、まだ飛び降りてないの?」

藤崎千颯は携帯を持ちながら、幸災楽禍に笑いながら尋ねた。

彼に同情はしているが、彼が苦しんでいるのを見ると、なぜか止められないほど嬉しくなるのだ。

「飛び降りるって、お前の親父だろ!兄さんはどこだ、彼と話したい!」藤崎千明は怒鳴った。