久しぶりに会えたので、三人はランチを食べた後、一緒にアフタヌーンティーも楽しんだ。
空が暗くなりかけた頃、彼女はようやく車で二人を家まで送った。
ちょうど道中、藤崎雪哉から電話がかかってきた。彼女自身は応対できなかったので、助手席に座っている鈴木紀子にハンズフリーボタンを押してもらった。
「どこにいる?」
「千晴たちを家まで送っているところ」工藤みやびは答えた。
鈴木紀子は藤崎雪哉の声を聞いて、信じられないという表情で画面に表示された「やーちゃん」という名前を見た。
藤崎雪哉はそれを聞いて言った。
「後で会社に来てくれ」
工藤みやびは尋ねた、「何をしに行くの?」
「俺を迎えに来て」藤崎雪哉は繰り返した。
工藤みやび:「……自分で帰れないの?」
普通は彼女が彼氏に迎えに来てもらうのに、あなたは彼氏なのに彼女に迎えに来させるなんて、ちょっとやりすぎじゃない?