石橋林人は好奇心と興奮を抱きながら、マーティン・グリーンを連れて階段を上り、自分の所属アーティストの部屋のドアをノックした。
工藤みやびがドアを開け、外の二人を一瞥した。
「何か用?」
「私のデザインスタジオを見に来ないかと誘いたくて」マーティン・グリーンは来意を説明した。
工藤みやびは少し考えてから、軽く笑って言った。
「少し待って、服を着替えるわ」
そう言うと、ドアを閉めて着替えと身支度に行った。
彼女は数分で着替えを済ませ、ドアを開けて言った。
「行きましょう」
「岡崎さんを呼んできます」石橋林人は外出すると聞いて、すぐに言った。
「必要ないわ。彼女にはホテルで休んでもらいましょう。今日は特に予定もないし」
工藤みやびはそう言いながら、彼らと一緒にエレベーターに乗った。