工藤みやびは意見を述べず、アシスタントを二言三言慰めてから、服を着替えてインタビュー映像の撮影の準備に出かけた。
撮影を待つ休憩室に着くと、広告代表者の面接に参加する人が少なくなく、しかもほとんどがアジア人の顔だということに気づいた。
アジア数カ国のトップスター、そして何人かの背の高いスーパーモデルたち。
石橋林人は見れば見るほど、心配が募った。競争が激しいことは知っていたが、こんなに激しいとは思わなかった。
「まずいな、これじゃ望みがないよ。あっちに来ている人たちは、誰もが何個もの賞を取っているじゃないか。」
彼のタレントは美しいが、現在の知名度はそれほど高くなく、賞に至っては一つも持っていない。
工藤みやびは一瞥して、確かに彼女より名声のある人ばかりだと確認した。