第575章 堀夏縁:カーマン・ドランスが私を調査している

大雨は前日の午後から降り始め、翌朝になってようやく止んだ。

雨が止み、太陽は予定通りに昇った。

車の中で一晩過ごした工藤みやびたちは、我慢できずに車から降りて体を伸ばした。

食料が不足していたため、全員がお腹を空かせていた。

ガイドとカメラマンは前の車の食べ物に目がくらんでいたが、彼女と三浦星安の強い反対により、空腹を我慢するしかなかった。

工藤みやびは雨上がりの荒野を見渡し、道の先にまだ工藤司の車が停まっているのを見た。

三浦星安もそれを見て、小声でつぶやいた。

「あの人、病気なの?あなたを追いかけ回して何がしたいの?」

前回は彼女を工藤家に連れて行き、今度はストーカー行為だ。

目が見えないのか?

彼女が社長の女だということを知らないのか?

工藤司の部下たちは再び彼らに近づいてくることはなかったが、去ろうともしなかった。