夜の帳が下り、星々が輝くロカルノ映画祭の授賞式が正式に始まった。
司会者はスイスの二人の有名な司会者で、男性司会者はユーモアたっぷりに会場の雰囲気を盛り上げ、女性司会者は美しくセクシーで、二人が一緒に舞台に上がると、それだけで一つの美しい風景となった。
舞台下の映画人たちは、司会者の言葉に導かれ、熱心に拍手を送った。
最初に司会者は、ノミネートされた18本の映画と、特別に招待された映画人たちを紹介した。
司会者の短いユーモアのあるジョークの後、二人の映画人が授賞者として舞台に上がるよう紹介された。
通常、最初に発表されるのはあまり注目されない賞で、最大のサスペンスは最後まで残されるのが常だった。
最初に発表されたのは特別推薦賞で、ドイツ映画だった。
映画の監督が舞台に上がって賞を受け取り、短い受賞スピーチを述べた。
二番目に発表されたのはカトリック人道精神賞で、宗教信仰に関するアメリカ映画だった。
三番目は特別言及賞の二本の映画で、一本はスペイン映画、もう一本はフランス映画だった。
二人の監督が舞台に上がった後、賞を受け取り、ユーモアを交えてお互いを祝福し、二人が交互に話し、まるで漫才のように、一緒に受賞スピーチを述べた。
四番目は観客選択賞で、アメリカのライトコメディ映画で、今年欧米でかなりの興行成績を収めたコメディ映画だった。
この賞が授与された後、今年の最優秀新人監督賞となった。
この賞は初めて映画を監督した若い監督に贈られ、励ましの意味を込めたものだ。
堀夏縁は司会者がこの賞の発表を宣言するのを聞いて、無意識に工藤みやびがいる方向をちらりと見た。
彼女のキャリアを考えると、受賞するのはこの賞だろう。
この賞は審査員の一人である経験豊かな映画人が舞台で発表した。金色の巻き毛とあごひげを生やしたドイツ人のバッハが舞台に上がり、流暢な英語で受賞者を天まで褒め称えた。
「この受賞者は、きっと神に愛された人物でしょう。彼女はとても美しく、才能があり、愛らしい。今日のすべてのトロフィーを彼女に贈りたいくらいです。」
「実は、彼女があまりにも若くなければ、最優秀監督賞を贈りたかったのですが、それを彼女に贈ってしまうと、他の人が賞を取れなくなってしまうので、私たちはこの最優秀新人監督賞を彼女に贈ることにしました。」
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