第226章 完全に別れて、二度と会わない!

三神律の体が急に硬直した。彼は神崎弥香のこの言葉に打ちのめされ、まぶたを震わせ、額に青筋を浮かべながら耐えていた。

彼が我慢できずに彼女を抱きしめようとした瞬間、神崎弥香は腕の翡翠の腕輪を慎重に外し、彼に差し出した。「あなたが私と別れたいなら、これを返します」

三神律は目を真っ赤にして、歯を食いしばり、無情にも体を横に向け、低い声で言った。「それは僕が君にあげたものだ。取り返すつもりなんて一度もなかった」

神崎弥香は顔の涙を拭いて、軽く笑った。「三神律、あなたは私を何だと思っているの?私は感情のない物じゃない。何でもあなたの決めたとおりにするわけじゃない。私にも心があって、痛みも感じるし、自分で決断もできる。私のものではないものは、いらないわ」

三神律の目が暗くなった。彼の手はまったく動かなかった。神崎弥香は彼が受け取る気配がないのを見て、足を引きずりながら三神律のデスクに歩み寄り、その翡翠の腕輪を慎重に置いた。