第231章 私たちの家に事件が起きた

桜井昌也……うーん、女性に断れない人だ。

特に、雪村悦子は彼が長年知っている女の子だ。

さらに、そのパーティーに招待する人はもともと十分多いし、雪村悦子については、彼女が大きな波風を立てることはないだろうと思う。

男は彼女をちらりと見た。「悦子、もし昌也兄さんが君を連れて行ったら、何か問題を起こしても全部俺の責任になるんだぞ。絶対に俺を困らせないでくれよ、わかった?」

「昌也兄さん安心して、私はあなたを困らせたりしないわ」

「じゃあ、いいよ……約束する」

雪村悦子は嬉しそうだった。「ありがとう、昌也兄さん」

……

仕事が終わる前に、高橋優奈は綾瀬光秀にメッセージを送り、湾岸レジデンスには帰らず、根岸詩音と夕食を食べると伝えた。

綾瀬光秀は一言だけ返信した。

【湾岸レジデンスの門限は9時だ】