高橋優奈は経理部長のオフィスを出て、コンピューターのフォルダからその土地に関する資料を整理してから、渡辺康一に電話を返した。
渡辺康一の軽い笑い声がすぐに聞こえてきた。「どうした?もうそんなに早く許可が出たのか?」
高橋優奈はビジネスライクな口調で言った。「渡辺さん、先ほどその土地の資料を整理しました。松本さんはいつ時間があるか、会社に来て詳しく話し合うことは可能でしょうか?」
「君たちの会社に行くのか?僕は会議室に座る前に綾瀬社長に追い出されるだろうな。行かないよ。」
彼女は少し躊躇してから、渡辺康一に尋ねた。「では...渡辺さんのご提案は?」
「南部臨海地区に、いい感じのアフタヌーンティーの店があるんだ。後で住所を送るから、2時に来られるなら大丈夫だけど、どうかな?」