第68章 選択をする

折木和秋に渡せるのか?

もちろん渡せない。

彼女自身が言ったように、携帯には山下穂子と宮本石彦を辱めた写真がたくさん入っている。

残念ながら、今は渡すか渡さないかは彼女の意志ではなくなった。

宮本当主は後ろのボディガードに目配せし、ボディガードは彼女の携帯を奪い取り、画面のロックを解除して渡した。

ギャラリーには何百枚もの写真があり、当主はほとんど画面を握りつぶしそうになった。

「折木和秋、よくやったな。私の警告が足りなかったようだな!」

「お、お爺様、私は...」

折木和秋は体が弱り、ほとんど跪いて許しを請うところだった。

宮本当主は彼女を見もせず、携帯を宮本深に投げ、冷たく言った。「適切に処理しろ!」

「はい。」

宮本深はさらりと答えた。

そのとき、木村悦子が来て、林知恵の様子を見て悲鳴を上げそうになった。