部屋の中。
宮本深は目を開けた。周りは真っ暗で、静寂に包まれていた。
彼は全身に力が入らず、やっとの思いで手を動かすと、手元から「ガチャン」という音がした。
下を見ると、手が鎖で縛られていた。
彼は力なく壁に寄りかかり、冷笑した。
その時、部屋のドアが開いた。
宮本曜介は高みから床に座る宮本深を見下ろし、笑みを浮かべた。
「三男様、なぜ私があなたを殺さなかったのか不思議でしょう?」
宮本深は長い脚を曲げ、手を膝に置いていた。
監禁されていても、彼の身から発せられる危険で強大なオーラは無視できないものだった。
彼は冷たく目を上げ、宮本曜介を見つめた。目には何の感情も浮かんでいなかった。
「母が私に残した株式だろう。私が同意しない限り、彼でさえ取り戻せない。」
「彼はお前に何日の猶予を与えた?三日?五日?」
「期限内に彼の欲しいものを手に入れられなければ、彼にとってはもう無用の存在だ。」
「無用な人間は、宮本家には必要ない。」
「お前は私の代わりだが、お前の代わりがいないとは限らないぞ。」
宮本曜介は眉間に暗い影を落とし、黙り込んだ。
宮本深の言葉がすべて的中していたからだ。
彼は宮本深のすべてを掌握し、高みに立つような態度が本当に嫌いだった。
彼もまた宮本深に足元に踏みにじられる味を味わわせたかった。
宮本曜介は眉を上げた。「三男様が見抜いたのなら、あなたのためにも、諦めた方がいいでしょう。」
「何を根拠に?この鎖か?」
宮本深の表情は冷酷で、軽蔑の眼差しを向けた。
宮本曜介は一瞬固まった。
今この瞬間でさえ、宮本深は床に座って彼を見上げているのに。
その生まれながらの威圧感は、彼の背筋を凍らせた。
宮本曜介は宮本深に圧倒されたくなくて、わざと気楽そうに話題を変えた。
「三男様、なぜ私があなたを不意打ちできたのか気になりませんか?」
「誰だ?」宮本深は目を細めた。
内通者以外に可能性はなかった。
宮本曜介はゆっくりと歩き回り、眉目に自信を漂わせた。
「三男様、あなたはそんなに賢いのだから、もう誰か分かっているでしょう。」
「……」
宮本深はその名前を口にしようとしなかった。
彼の抑制された表情は宮本曜介を大いに喜ばせた。
真実を知った時、彼がまだこんなに我慢できるのか見てみたいものだ。