第540章 君も私も同じ

部屋の中。

宮本深は目を開けた。周りは真っ暗で、静寂に包まれていた。

彼は全身に力が入らず、やっとの思いで手を動かすと、手元から「ガチャン」という音がした。

下を見ると、手が鎖で縛られていた。

彼は力なく壁に寄りかかり、冷笑した。

その時、部屋のドアが開いた。

宮本曜介は高みから床に座る宮本深を見下ろし、笑みを浮かべた。

「三男様、なぜ私があなたを殺さなかったのか不思議でしょう?」

宮本深は長い脚を曲げ、手を膝に置いていた。

監禁されていても、彼の身から発せられる危険で強大なオーラは無視できないものだった。

彼は冷たく目を上げ、宮本曜介を見つめた。目には何の感情も浮かんでいなかった。

「母が私に残した株式だろう。私が同意しない限り、彼でさえ取り戻せない。」

「彼はお前に何日の猶予を与えた?三日?五日?」

「期限内に彼の欲しいものを手に入れられなければ、彼にとってはもう無用の存在だ。」

「無用な人間は、宮本家には必要ない。」

「お前は私の代わりだが、お前の代わりがいないとは限らないぞ。」

宮本曜介は眉間に暗い影を落とし、黙り込んだ。

宮本深の言葉がすべて的中していたからだ。

彼は宮本深のすべてを掌握し、高みに立つような態度が本当に嫌いだった。

彼もまた宮本深に足元に踏みにじられる味を味わわせたかった。

宮本曜介は眉を上げた。「三男様が見抜いたのなら、あなたのためにも、諦めた方がいいでしょう。」

「何を根拠に?この鎖か?」

宮本深の表情は冷酷で、軽蔑の眼差しを向けた。

宮本曜介は一瞬固まった。

今この瞬間でさえ、宮本深は床に座って彼を見上げているのに。

その生まれながらの威圧感は、彼の背筋を凍らせた。

宮本曜介は宮本深に圧倒されたくなくて、わざと気楽そうに話題を変えた。

「三男様、なぜ私があなたを不意打ちできたのか気になりませんか?」

「誰だ?」宮本深は目を細めた。

内通者以外に可能性はなかった。

宮本曜介はゆっくりと歩き回り、眉目に自信を漂わせた。

「三男様、あなたはそんなに賢いのだから、もう誰か分かっているでしょう。」

「……」

宮本深はその名前を口にしようとしなかった。

彼の抑制された表情は宮本曜介を大いに喜ばせた。

真実を知った時、彼がまだこんなに我慢できるのか見てみたいものだ。