小さなバルコニーには吊り椅子が置かれていて、常盤燿子は近づくとすぐに、すべての偽りを捨て、その上にどっと座り込んだ。
彼女は力強く吊り椅子の紐をつかみ、頭を腕に押し付け、全身が震え始めた。
彼女の呼吸は、痛みのために、次第に重くなり、最後には苦しみのうめき声を漏らし、胃がむかつき、吐き気が込み上げてきた。
薬を飲んでいなかったうえ、先ほど有栖川涼と一緒にいる時に冷たいお酒も少し飲んだため、常盤燿子はしばらく苦しんだ後、ようやく落ち着いてきた。
彼女の服は汗でびっしょりと濡れ、まるで死の淵から生還したかのように、弱々しく吊り椅子に丸くなり、目を閉じて浅く呼吸していた。
しかし、このような比較的快適な時間も長くは続かず、招かれざる客が現れた。
いや、一人ではなく、何人もの客が。