常盤燿子は体を安定させ、純粋に好奇心から、眉をひそめながら下を何気なく見た。すると、彼女の視線は草むらに固定された。
空色のギフトボックスが、数日前に刈り込まれた芝生の上に置かれていた。
雨に濡れて少し汚れていたが、それでも新しく買われたばかりの真新しいギフトボックスだということがわかった。
常盤燿子はしゃがみ込み、片手を空けてギフトボックスを拾い上げ、手のひらで左右に回しながら数回眺めた。そして特に深く考えずに、そのままボックスを開けた。
精巧で輝くダイヤの指輪が、彼女の目に飛び込んできた。
太陽の光の下で、ダイヤモンドの完璧なカット面から眩しい輝きが放たれ、彼女は目を細めてようやくダイヤモンドの形を確認することができた。
ピンク色のハート型で、鳩の卵ほどの大きさだった。