第314章 最後の窮鼠の戦い3

「うん、そうね。すべて彼女自身が招いたことよ」藤堂辰也は笑いながら頷いて同意した。

安藤若菜は突然表情を変え、目を少し揺らし、落ち着かない様子で言った。「島村おばさんを呼んでもらえる?」

男性は彼女を一目見て、彼女が何をしたいのか理解した。

「トイレに行きたいの?」彼は布団をめくり、彼女を抱き上げようとした。「連れて行ってあげるよ」

「だめ!」安藤若菜は急いで叫び、彼の動きを止めた。彼女は顔を赤らめ、強い態度で言った。「島村おばさんでいいから、あなたに迷惑をかけたくないの」

「恥ずかしいの?」

「……」トイレに行くようなことは、島村おばさんに頼むだけでも恥ずかしいのに、まして彼なんて。

「島村おばさんを呼んでください」彼女はなおも主張した。

藤堂辰也は彼女を一瞥し、何も言わずに島村おばさんを呼びに出て行った。