第410章 彼はなぜそんなに悲劇なのか

まさか息子にこんな姫部屋に住まわせるつもりなのか?

でも嘘をついたのは彼女自身だし、自分で自分の顔を打つのも恥ずかしかった。

「いいえ...このままで」彼女は居心地悪そうに言った。藤堂辰也は一目見て彼女が満足していないことがわかった。彼は何が不満なのか尋ねたが、安藤若菜はどうしても言わなかった。

彼はあきれて言葉もなかった。言わないならそれでいい、どうせ彼女のために用意したわけではない、娘が満足すればそれでいいのだ!

藤堂辰也と藍田佳人の婚約からしばらく経ち、女性は結婚式をいつ挙げるのかと尋ねた。彼は来年だと言って先延ばしにした。子供が生まれてから結婚式を挙げたいと思っていた。

それに、安藤若菜の妊娠についても彼女に話す時間を見つけなければならなかった。

これらの問題が解決しない限り、結婚したくなかった。