第26章 彼の部屋の招かれざる客

電話がたくさんかかってきた。

本当に疲れていて、電話に出る気分なんて全くなかった。

そのまま電源を切って、横になるとすぐに眠りについた。

ぐっすりと深い眠りに落ちた。

夕方6時過ぎになってようやく目が覚めた。

空腹で目が覚めたのだ!

起き上がってシャワーを浴び、冷蔵庫を開けると中は空っぽだった。

コートを着て食事に出かける準備をし、ついでに携帯の電源を入れた。

さっきかかってきた電話を確認してみた。

リストには葉山夢愛、沢田書人、それに世樹兰、そして会社の部署の同僚からの着信があった。

一つずつ返信していった……

葉山夢愛に電話をかける気分ではなかったので、ショートメールだけ返した。

「何か用事?」

彼女はすぐに返信してきた。

「ああ、ニュースで田中兄さんが刺されたって見たから、状況を聞きたくて連絡したの」