ちょうど近くに屋外の駐車場があったので、私は車を曲がって入った。
彼も車をここに停めると思っていたが、意外にも彼は降りず、私を彼の車に乗せた。
「どこに連れて行くの?」
彼は車を発進させた。
「あの真っ暗な星空はどういう意味?」
「何の星空?」
「地獄は空っぽ、悪魔は人間界にいる!」
彼はさらに一言付け加えた。
そこで私は気づいた、それは昨夜私が投稿したSNSの内容だった。
「何でもないわ、ただ感じたことを書いただけ!」
「昨夜なぜ私の電話に出なかった?」
彼の質問は多く、口調も急いでいた。
支配欲の強い典型的な高圧的な性格だ。
笑いたくなった、結局この男は私の彼氏でもないのに、まるで彼氏の責任を装っている。
「えっと、気づかなかったのよ!昨夜お酒を飲んでて……」
その時、私は携帯を開いて見ると、確かに十数件の不在着信があり、すべて伊藤諾からのものだった。