前世からやり直して、私は人を見る豊かな経験を持っている。
人の目を見れば、その心の内側を見通すことができる。
さらに、葉山夢愛と一緒にいて彼女のことをある程度理解しているが、彼女の目には明らかに影がある。
私の心にはすぐに警戒心が芽生えた。もしかして彼女は私をデザイナーにして、自分が私の地位を奪おうとしているのだろうか?
無意識のうちに警戒心が強まった……
「葉山さん、お褒めにあずかり光栄です。私にはそんな才能はありません」
しかし田中遠三は明らかにそう思っていなかった。彼はそのウェディングドレスをじっと見つめ、
「彼女の言うとおりだと思う。君はコンテストに出場すべきだ!」
私は目立ちたくなかった。
「田中社長、臻一株式会社には才能ある人がたくさんいます。私の出る幕ではありません!」