第259章 初めての場所

私は黙っていた！

温井雅子は非常に驚き、その後もう一度真剣に読み直した。

「なんてこと！祐仁、彼はどうしてこんなに非道な行為をたくさんしてきたの？無法者ね、だからあなたの叔父さんが昔から彼を使っていたのね。本当に、こういうことができるのは彼のような人間だけだわ。」

私は何も言わず、ただそれらの書類をすべて重ね合わせ、再び書類カバンに詰め直して、しまった。

確かに、これらの資料によって、私は田中遠三を見直さざるを得なくなった。

無法者、この四文字は、彼の描写としてはまだ軽すぎるようだ。

私がそれを読み終えた後、背筋が寒くなった。

温井雅子はため息をついた。

「もし彼が本当にこんな人間なら、放火事件は時間の問題だったのね。祐仁、あなたは何年も狼と寝食を共にしてきたのよ！！」

「うん、これらはすべて田中遠三の証拠だ！」

温井雅子はもう一度ページをめくった。

「これらの日付を見ると、すべて何年も前のことだわ。当事者はもういないかもしれないわね。」

「大丈夫、これらの資料があれば、彼を追い詰めることができる！」

「そうね、これは...でも私には危険すぎると思うわ、祐仁。あなたは田中遠三には勝てないと思うの！」

温井雅子の目には明らかに心配の色が浮かんでいた。彼女は何度も考え直した末、何度も首を振った。

「だめよ、だめ、祐仁。この件はここまでにしておきましょう、あなたは関わらないで。」

「雅子！私の二人の子供が彼の手によって台無しにされたことはさておき、今でも彼が松岡家の人々を追い詰めているという事実だけでも、私は無視できないわ。松岡家が私の目の前で倒れ、松岡家の人々が全員彼に殺されるのを、ただ見ているべきだというの？」

「鈴木誠一から聞いたけど、田中遠三が欲しいのは松岡家の財産だけだって。人を殺すことはないでしょう、考えすぎないで。」

実際、私はこれらの資料を見たとき、すでに心が乱れていた。

私は田中遠三がそんな単純な人間ではないことを知っていた。

温井雅子の説得は効果がなかった。

私はさらに田中遠三が松岡晴彦に手を出すかもしれないという不安を感じていた。

「雅子、私は彼を止めなければならないの、彼が何をしようとも！」