夕方、賀川心と吉田おばさんは生後一ヶ月の赤ちゃんをお風呂に入れていました。
赤ちゃんは今すっかり顔立ちが整い、肌はなめらかで柔らかく、小さな手にはより力が入るようになり、絶えず湯船の水をパシャパシャと叩いていました。時々口を開けて笑うその姿は、思わず強く抱きしめてキスしたくなるほどでした。
赤ちゃんの名前は賀川凌、愛称は縁子といい、母親の姓を継いでいましたが、名前は葉山大輔が付けたものでした。賀川心は自分でいくつか名前を考えましたが、結局使わなかったのです。彼女は葉山大輔の言う通り、男の子の名前はシンプルで力強いものがいいと思い、華やかな文字を使っても男らしさが出ないと考えたのです。
縁子はずいぶん大きくなりました。生まれた時は7斤(約3.5kg)だった彼は、今では10斤(約5kg)になり、その顔立ちはまるで小さなハンサムな赤ちゃんそのものでした。