第224章:最も可愛い赤ちゃん

言い終わると、すでにゴールに到達したのに誰も抱き上げてもらえない深山宏樹を指さした。

深山宏樹は他の赤ちゃんたちが抱き上げられているのを見て、とても悲しそうに泣き、小さな手で涙を拭いながら、おばあちゃんを見つめて大声で泣いていた。

木下奈々はようやく子供を抱き上げるのを忘れていたことに気づいた。

急いで深山宏樹を抱き上げ、子供の背中を優しくトントンと叩いた。

「宏樹ちゃん...おばあちゃんが抱っこするよ、泣かないで、泣かないで、いい子だね。」

白山雨子は冷たく鼻を鳴らし、顔を背けて、もうこの病的な女性と関わりたくないと思った。

彼女は縁子を抱いて表彰台に向かった。縁子は一位を獲得した。賞金や賞品はどうでもよかったが、これは赤ちゃんへの認証だった。また、縁子が初めて大会に参加し、初めて賞を獲得したのだ。