第369章:出生日を調べる

木下奈々は聞いた途端、自分の肘掛けを強く叩き、光沢のない目が突然輝き出したようだった。

「義彦、……テーブルの上から私の携帯を取ってきてくれない?」

彼女は急いで息子を押しやった。この瞬間、彼女は賀川心の最初の子供が去年のいつ生まれたのかを知りたかった。なぜなら、義彦の言う一昨年の12月24日に関係を持ったとすれば、その時に妊娠していれば、出産予定日は去年の8月末か9月初めになるはずだ。もし賀川心の第一子がこの時期に生まれていたら、その子は極めて高い確率で深山家の子供である可能性がある。

彼女にはもう一人の孫、本当の血を分けた孫がいるかもしれないのだ。

そう考えると木下奈々は興奮して座っていられなくなった。彼女は呉羽敏子に支えられて立ち上がった。心臓は激しく鼓動し、ますます興奮していった。