第490章:調査不能

翌日、葉山大輔は早くに会社へ行き、夜に疲れ果てた賀川心は八時半まで寝ていた。そのとき、彼女の携帯電話に見覚えのある着信音が鳴った。

彼女が画面を見ると、見知らぬ番号からの着信だった。

「もしもし、賀川心さんでしょうか?」

賀川心はそうですと答えた。

すると相手は言った。「イーミーテック人事部の須山彩音と申します。二次面接に合格されましたので、明日会社に来て基本情報を確認していただきたいと思います。また、デザイン部のマネージャーがあなたと面談を行います。問題がなければ、ぜひ私たちの会社に加わってください。」

人事担当者の声はとても澄んでいて心地よかった。

賀川心は一瞬固まり、もう抑えきれない興奮の笑みを浮かべた。

彼女は急に起き上がり、目に驚きの色を浮かべた。自分が合格したなんて信じられなかった。結局、彼女のパフォーマンスはあまり良くなかったし、学歴や職歴にも優位性がなかったからだ。