第187章 男性の友達

「あなたのような女に興味はない」

なんだよ…夏目芽依は口をとがらせた。

「ああ…」彼女は返事をして、ベッドの側に歩み寄り、サーモンピンクのシルクの枕カバーをかけた枕を抱き上げた。この色は羽柴明彦の寝室の冷たく清潔な濃紺、薄灰色、暗黒の中で非常に不釣り合いに見えた。昨日どうしてここで寝ることになったのかわからないが、今はさっさと逃げ出した方がいい。

「どこへ行く」背後から悪魔のような声が聞こえ、夏目芽依は振り返った。「自分の部屋に戻るよ…」この人が何をしたいのかさっぱりわからない。朝早くから、こんなに明らかな行動についても質問するなんて。

羽柴明彦は彼女の前に歩み寄り、枕を引っ張ってベッドに投げた。

「当分の間はここで寝ろ。鈴木ママが仕事に戻ってきたら元の部屋に戻ればいい」