テコンドー

セシリアは驚いて、急いで学校へと向かった。

あの恐れを知らない小さな悪ガキのエマは、一体どんな問題を起こしたのだろうか?

「まさか、海外にいた時のように、近所の子たちを一人残らず負かしてしまったとか?」

学校に急いで着くと、セシリアは職員室に入り、エマが馬鹿なふりをしているのを見た。

よだれを垂らしまくっていた。

彼女はほっとした。エマのことだから、絶対に演技しているに違いない。

先生はセシリアを見ると、緊張した様子で近づいてきた。

「エマのお母さん、来てくださったのですね。」

セシリアはすぐにエマを確認せず、まず先生に尋ねた。

「何があったのですか?」

そう言いながら、彼女はエマのところへ歩み寄った。軽く指をエマの首に当てると、エマはすぐに足で母親に合図を送った。