「え?盗みじゃなくて、まさか人を殺したの?」君一ちゃんの表情は恐怖に満ちていた。
「……」笹木蒼馬は息子を睨みつけ、その眼差しは凶暴になった。
「殺人じゃない?よかったよかった、少なくとも命は助かるね!」君一ちゃんはドキドキと激しく鼓動する小さな胸をポンポンと叩いた。「ふぅ……じゃあパパ、一体どんな悪いことをしたの?まさか麻薬の売買?」
「部屋に入れ!」笹木蒼馬は低く吠え、全く交渉の余地のない口調だった。
「はーい!」
うぅ、パパ、すごく怖いよ。
うぅ、きっと今日が自分の誕生日だってこと忘れちゃったんだ、君一ちゃんはしょんぼりと家の中に入った。
……
笹木承志は全く予想していなかった、家に入るとすぐに大きなサプライズが待っているとは?
あ、いや、大きなスケア(驚き)だった。