第26章 強気な赤ちゃん6

「会社は潰れたの?僕は社長になるはずじゃなかったの?」君一ちゃんは不思議そうに尋ねた。彼はリーダーになるのが好きで、曾祖父や祖父のように威厳があるのが…

笹木蒼馬は眉をひそめた。今のところ、息子に社長になる潜在能力があるとは思えなかった。「お前が社長になれるかどうかは、将来お前にその能力があるかどうかによるんだ!」

「ああ…」お父さんがそう言うと、笹木承志は本当に心配になった。うう…お父さんはもう一人赤ちゃんを作って、自分の代わりにしようとしているんじゃないだろうか?

ダメだダメだ!

でも確かに彼は大きなリーダーになりたいんだ。どうしよう、どうしよう?

笹木承志はお父さんが買ってきたケーキを食べながら、深い思考に陥った。

広々としたダイニングルームは異常に静かになり、時折ナイフとフォークが精巧なボーンチャイナの皿に当たる澄んだ音だけが聞こえた。