第129章 歯科診療所

「あ……痛い！」一口麺を食べたとたん、石塚千恵は耐えられないほどの痛みに頬を押さえた！

「今日病院に行って処置してもらったら？このまま痛いのも困るでしょ！」松本雨音は勧めた。

離婚は大事なことで、ストレスもたまる。千恵の歯はすでに三日間痛み続け、頬はあめ玉を含んだように腫れ上がり、消炎剤を飲んでも効かなかった！

「でも怖くて行けないの！」石塚千恵は痛みで涙が出てきた。ことわざにもあるように、歯痛は病気ではないが痛み出すと命取りだ！

松本雨音は彼女にうんざりしていた。「姉さん、いい年してどうするの？痛いのが怖いなら医者に麻酔を打ってもらえばいいじゃない、大丈夫だよ！」

「本当？」石塚千恵は不安そうに尋ねた。実は単に更なる慰めが欲しかっただけだ。

「本当よ、信じて！ほら、私だってこんなにたくさんセラミックの歯に変えたでしょ。もし痛かったら耐えられたと思う？」松本雨音は輝く白い歯を親友に見せた。

「わかったわ、行ってみる！」千恵はとても小さな声で言った。

「とにかく考えてみて、病院に行かなくても痛いし、歯を削ったら一瞬痛いけど、その後は痛くなくなるのよ！比べてみれば明らかでしょ。もう行かなきゃ、仕事に行く時間だから！」松本雨音は慌てて口を拭き、玄関に急いで靴を履いて出て行った！

見た目も香りも味も完璧な麺を前に、食べることができない彼女は、親友の言葉がますます理にかなっていると思った！

行こう、今すぐ病院へ！

……

「うぅうぅ……うぅうぅ……幼稚園に行きたくない！」小さな饅頭のように頬が腫れた笹木承志は、すでに泣きじゃくって顔中が涙でぐちゃぐちゃになり、どうしたらいいのかわからず、どうしたら痛くなくなるのかもわからなかった！

「わかったわ、今日は幼稚園に行かなくていいから、相良おばあさんが病院に連れて行ってあげるわ。すぐに痛くなくなるからね！」相良おばあさんはなだめるように言った。

「いやだ、病院にも行きたくない！」笹木承志は病院に行くのがとても怖かった。毎回白い壁だらけの場所と、鼻をつく消毒液の匂いを見るたびに怖くなるのだ！