この言葉は水に浸かっている二人の男性には聞き心地が良くなかった。どういうことだ?千恵はあの男をあまりにも高く評価しすぎているのではないか?彼は天上にいる?ということは、この二人は地下にいるということか、あの男に及ばないということか?
「何が天上だ、地下だ?俺は誰も天上にいるなんて見ていないぞ、みんな地上で傷つけ合っているじゃないか?まさか彼は神様なのか?」橋口俊樹は不機嫌そうに言った。
鈴木越哉も同調した。「そうだよ、俺たち二人はすでに極上中の極上の男だろ?こんな風に人をけなすなんてないだろ!」
「じゃあ言わないわ!」石塚千恵は口を閉じ、彼らと議論したくなかった。
「言わないのも駄目だ、ちゃんと説明してくれよ、あの男のどこがいいんだ!彼が一体どこが優れているのか、今日は絶対にお前の間違った考えを正さなきゃならない!」鈴木越哉は納得がいかずに追及した。