第406章 あなたはもう救いようがない

「まだ結婚してないじゃないか?結婚してないということは、まだ選択の余地があるということだ!」笹木蒼馬は肩をすくめた。「もしかしたら石塚千恵を選ぶかもしれないぞ!」

この言葉は鈴木越哉に聞かせるためのものだった。

鈴木越哉はストローを口から離し、笹木蒼馬を見つめて言った。「本当にそうできるといいな!」

笹木蒼馬は彼を一瞥してから、無関心そうに視線をそらした。

彼はまだ何も約束する必要はなかった!

少し酒を飲んで頭がはっきりしていない橋口俊樹は、笹木蒼馬の言動に戸惑い、冗談を言っているように感じた。「ははは、もし笹木兄さんが本当に千恵のことを好きなら、どうぞ。僕は絶対に争ったりしないよ。それに彼女があなたと結婚できるなら、それこそ三生の幸せだ。彼女の幸せを邪魔するわけにはいかないよ!」