第548章 布団に潜り込む2

「あぁ……」君一ちゃんはしばらく考えて何か変だと思ったが、お父さんの言うことも間違っていないと思った！

でも、お父さんと千恵が同じ布団に入っているのを見ると、なんだか変な感じがした！

そして、彼はハッと気づいた。「違うよ、お父さん、先生は男女の区別があるって言ってたよ。お父さんがどうして千恵と同じ布団に入れるの？」

「こうかな？」笹木蒼馬は息子の言葉に反論せず、千恵の上を乗り越えて息子の隣に横になった。「じゃあお父さんは君と同じ布団だ！」

笹木蒼馬の大きな体が布団の中に潜り込み、小さな布団を独占してしまった！

君一ちゃんの小さな体は布団の外に出てしまった。

「お父さん、僕の布団を全部取っちゃったよ！」

笹木蒼馬は無邪気な顔をして。「どうしようか？実は私もそんなに布団をかぶっていないよ、ほら、お父さんの足も外に出ているでしょ！」

「うーん……」小さな君一ちゃんは口をとがらせて、真剣に考え始めた。「千恵、家に余分な布団はある？」

石塚千恵が何か言おうとした瞬間、彼女の腕を誰かがつねり、さらに脇の下をくすぐられた。くすぐったさと痺れるような痛みで彼女は言葉を発することができなかった。

笹木蒼馬は彼女の耳元で言った。「協力しないなら、くすぐるだけじゃすまないぞ！」

「千恵、家に余分な布団はある？」君一ちゃんは尋ねた。余分な布団があれば全ての問題が解決する。

笹木蒼馬はようやく彼女を少し緩め、彼女の答えを待った。もし彼女が適当なことを言ったら、ふんふん……

脅迫を受けた石塚千恵はもう本当のことを言う勇気がなく、頭を振るしかなかった。「ないわ、この二つだけ……」

「でも、もう一つの部屋に布団があったよね！」

石塚千恵はうなずこうとした。

笹木蒼馬が言った。「もう一つの部屋には薄い布団はなくて、厚い布団だけだよ。体にかけると暑すぎるんだ！」

「そっか……」君一ちゃんは考え直した。「じゃあ僕は千恵と同じ布団にしようかな！」

「いいわよ！」千恵はすぐに答えた。

笹木蒼馬は彼女を睨みつけ、黙らせてから、君一ちゃんに言った。「でもお父さんがこの布団をかけると、体の半分が外に出ちゃうんだ、本当に不快だよ！ああ、明日は早起きして仕事に行かなきゃいけないし、会議もあるし、現場にも行かなきゃいけないし……たぶん明日の朝5時には起きないといけないんだ！」