167 宴会の招待客(二更)

前回、cnsが不足していたとき、田中静は神崎深一の番号を残していた。

その間、神崎深一は何度か彼女を見舞いに来ていたが、具体的には聞かなかったものの、田中静は秋山直子の手が怪我をした後、ずっと神崎深一が見守っていたことを察していた。

電話は一度鳴っただけで、すぐに出られた。

一方、千葉の高級別荘地区。

電話を受けた神崎深一は、階下の人体模型に向かっていた。田中静からの電話を受けると、彼は手にしていたメスをテーブルの端に投げた。

目を伏せながら携帯を見て、少し横によりかかり、何を考えているのか分からなかった。

陸奥照影はソファに座り、指でテーブルをたたいて灰を落とし、神崎深一を見て、「深一さん、誰からの電話?」と尋ねた。

「田中お祖母さんからだ。弟子入りの宴会に招待された」神崎深一は携帯を閉じ、軽く言った。