172 四大家族が集まって麻雀をする(一更)

神崎木は陸奥照影たちから徳田校長の学校での話を聞いたことがあった。

しかし、校医室では彼を見かけたことがなかった。最近、千葉で多くの人に会っていたので、徳田校長を見ても、一瞬驚いた後は無感覚になっていた。「どなたをお探しですか?」

深一さんか、それとも陸奥さん?

陸奥家と徳田家の関係は普通だが、神崎家と徳田家はある程度の付き合いがあった。

ドアは開いていて、徳田校長の方向からは、秋山直子が携帯を机に置くところが見えた。

徳田校長は視線を戻し、神崎木に軽く頷いた。「秋山直子を探している。」

秋山さん?

神崎木は一瞬驚いたが、意外ではあったものの、すぐに反応した。

「秋山さん、徳田校長が外であなたを探しています。」彼は戻って秋山直子に伝えた。

秋山直子は杉森真琴から渡された黒い袋を手に取ったところだったが、この言葉を聞いて手を止め、袋を置いて外に向かった。