374神仙大佬;杉森善樹(一更)

‍‎‎‏外から、森田佳代の後ろには橘声也が立っていて、ノックをする姿勢のままだった。三回目のノックはまだ叩かれていなかった。

彼女は中の人がこんなに熱心だとは思っていなかった。

「こんにちは」彼女の後ろに立つ黒いキャップをかぶった橘声也は片手をポケットに入れ、長身でハンサムな姿で、笑うととても明るい表情で有栖川開に挨拶した。

有栖川開はもう一方のドアも開け、お辞儀をして「神様、こんにちは」と言った。

「神様なんて呼ばないでよ」橘声也は少し横に避け、口元を緩めて笑いながら「僕は神様なんかじゃないよ」と言った。

「最上級二つ星を持っていて、神様じゃないの?」南雲慧は座り直した。

隣の有栖川開は激しく頷いていた。

あのグループでは、少なくとも全員が達人レベルの大物で、ほぼ全員が神札を持っている。これは二つのレベル差がある有栖川開と南雲慧にとっては、超大物だった。