秋山直子が神崎お爺さんに贈ったその絵は神崎木のところにあり、神崎温子は神崎木が秋山直子に絵を届けに来たのだと思っていた。
「彼よ」秋山直子は何気なく口を開いた。「でも、もう一人いるわ」
「誰?」秋山直子がそう言うのを聞いて、神崎温子は少し好奇心を示した。彼女は足を少し組んで座り、その姿勢は秋山直子のだらしない様子と比べてとても整っていた。「神崎家の人?」
今日はお爺さんの誕生日で、入口の警備は厳しく、基本的に来ているのは神崎家の人たちだった。
秋山直子は目を上げ、あまり気にしていない様子で言った:「まあね」
「本当に神崎家の人なの?」神崎温子は入口の方を見た。神崎深一はいつも神崎家の人たちとの付き合いを好まなかった。
金木水火土を除いて。
以前、秋山直子が軍事訓練をしていた時も、お爺さんが出向いて神崎青に話をつけたのだった。