442 至る所に大物(二更)

二人は無意識のうちに会話を止めた。

秋山蓮はもともと秋山直哉と秋山四男坊のことを考えていたが、今、秋山直子を見て、彼の思考は引き戻された。

具体的に秋山直子のことを尋ねたことはなかったが、秋山蓮は彼女に秘密があることを知っていた。しかし、今回東京に戻ってきて、彼は本当に驚かされた。

服部隊長にしても研究院にしても……

頭の中で思考が次々と過ぎっていく。

秋山直子は彼らほど考えていなかった。彼女はまだ秋山直哉の状態を見ていなかった。近づいて、直接服部隊長が調べた資料を秋山蓮に渡し、眉間を押さえながら、「これは服部隊長が調べた事件の資料です」と言った。

秋山蓮は手に持っていた火のついていないタバコをしまい、資料を受け取った。何か言おうとしたが、何も言えなかった。

ただ黙って資料に目を通した。