第028章 小叔叔、もう怖くて無理です4

卓田越彦は数歩歩いてみたが、額にはすでに汗が滲み出ていた。

こんなにも誇り高い男として、かつてエベレストを登頂した男として。

今、目には僅かな白い光しか見えず、足も自由に動かせない卓田越彦の機嫌は理由もなく悪くなっていた。

鈴木音夢と医師は傍らで揺らめく卓田越彦を見ながら、思わず冷や汗をかき、彼が転倒しないかと心配していた。

最後に、鈴木音夢は彼の額の汗を見て、彼に殴られて骨折する危険を冒しながらも、彼を支えた。

「少し休みましょう。医師も言っていたでしょう、後期のリハビリは徐々に進めていくものだと」

卓田越彦は自分の腰をしっかりと抱える小さな手を感じ、眉をわずかに寄せた。「ただ数歩歩いただけだ。大げさだな。俺はそんなに弱くなったのか？」

「最高よ。午後もまた検査があるから、家に帰ってからゆっくり練習しましょう」