第167章 あなたが残した歯形19

鈴木音夢は電話に出た。「もしもし、こんにちは…」

「鈴木世介さんのお姉さんですか?こちらは永崎城警察署です。あなたの弟が密輸の疑いで捕まっています。一度来ていただけますか。」

鈴木音夢は相手の言葉を聞いて、頭が爆発しそうになった。「何ですって?」

「あなたの弟が密輸の疑いで捕まっています。一度来ていただけますか。」

今度は、鈴木音夢ははっきりと聞き取れた。世介がどうして密輸なんかするの?一体何を密輸して、警察に捕まったの?

もしかして、お金を集めるために?だから危険を冒して違法なことをしたの?

鈴木音夢は思わず頭を叩いた。このバカ、本当に馬鹿だな。

彼女は病室に入り、杏子の額にキスをした。「ダーリン、ママ家に一度帰るわ。すぐ戻ってくるから、いい子にして少し寝ていてね、いい?」