卓田越彦は諌山家の母娘を見るたびに、とても目障りに感じていた。もし彼女たちがいなければ、チビは昨夜外出しなかっただろう。
彼女が外出しなければ、あの黒ちゃんと一緒にいることもなかった。今日の昼間、チビは彼と喧嘩することもなかっただろう。
だから、彼女たちを切り刻んで犬に食わせても、彼の心の憎しみは晴れないだろう。
「誰か、彼女たちの一人をライオンの檻に、もう一人をワニのプールに投げ込め。」
この時、老婦人は自分の孫が冗談を言っているのではないことを悟った。
諌山お母さんと諌山雪乃は卓田越彦の言葉を聞いて、本当に極限まで恐怖を感じた。
「おばあさま、助けて、私が悪かった、もう二度としません……」
竜川と岩山は人を連れて、直接彼女たちを引きずり出した。
老婦人は焦った。どう考えても諌山家と畑野家は親戚関係だった。
このまま二人の命が失われるとなると、老婦人は慌てた。「越彦、おばあさんの顔を立てて、彼女たちを見逃してくれないか?これからはおばあさんも反対しないから、いいかい?」
卓田越彦はしばらく考えた後、このまま彼女たちを死なせるのは、あまりにも簡単に済ませてしまうと感じた。
「待て……」
老婦人は彼がそう言うのを聞いて、思わずほっとしたが、次の瞬間、彼に驚かされそうになった。
「そんな死に方では、彼女たちには甘すぎる。直接南アフリカの売春宿に売ってしまおう。年は取っているが、あちらの人は好みが濃いから、母娘プレイが好きだ。」
諌山お母さんと諌山雪乃は卓田越彦が命令を撤回すると思っていたが、予想外にも、彼は彼女たちを南アフリカに売り飛ばそうとしていた。
この時点で、誰も卓田越彦が冗談を言っているとは思わなかった。
彼の様子からは、冗談を言っている様子は微塵も見られなかった。
老婦人は杖を持っていなければ、その場で気を失うところだった。
「越彦、あなた…あなたは何をしているの?諌山家はどう考えても遠い親戚だよ、なぜそこまで極端なことをするの?」
今の卓田越彦にとって、諌山家のわずかな情けも、すでに消え去っていた。