卓田越彦は鯉のように跳ね起き、ベッドから飛び上がった。彼は目を見開いて鈴木音夢をじっと見つめていた。
鈴木音夢はもともと恥ずかしく感じていたが、彼にそのように見つめられると、全身が落ち着かなくなった。
「わ…私、パジャマを間違えて持ってきちゃった、私…あなた…あなた……」
彼の目があまりにも熱く、鈴木音夢は言葉がスムーズに出てこなくなり、舌がもつれているようだった。
「着替えるな!こっちに来い。」
彼は彼女が間違えたかどうかなど気にしなかった。彼女がこのタイミングで逃げようとするなんて、まったく度を越している。
鈴木音夢は頭を下げ、何か悪いことをしたかのように、彼の元へ歩いていかざるを得なかった。
卓田越彦は急ぐことなく、目がスキャナーのように彼女を見続けていた。