卓田越彦は彼女の言葉を完全に無視して、「チビ、二つから選べ。俺がお前の体を拭いてやるか、それとも俺がお前を洗ってやるか?」
それに、彼専用の特権を、どうして手放すだろうか?
食べられなくても、触れるだけでも、欲求を少しは満たせる。
この数日間、彼は自分が何回冷水シャワーを浴びたか覚えていないほどだった。
結局、卓田様の威圧に屈して、鈴木音夢はお風呂に入ることを選んだ。
同じ条件なら、お風呂の方が気持ちいいからだ。
それにこれだけの日数、一度もお風呂に入っておらず、ずっと卓田越彦に体を拭いてもらっていた。
彼女は思った、以前杏子を産んだ時の産後の養生期間でさえ、こんなに辛くなかった。
卓田越彦は彼女を引っ張ってバスルームに入り、彼の表情からは何も読み取れなかった。彼女のボタンを外す時も、相変わらず冷静だった。