安藤凪がはっきりと見ると、確かに自分の配信ルームの視聴者数が0から16人に変わっていた。こんな煽り臭さ満点のタイトルの配信ルームに実際に人が入ってくるなんて。画面上を流れるコメントを見て、彼女は少し緊張した。
【これは時事ネタに乗っかってる?何だよ、安藤凪と福井斗真の言えない秘密って。早く見せてよ!】
【この人、見た目が少し見覚えがある...マジで安藤凪じゃん、うわぁ、適当に入った配信ルームが本人だったなんて!】
【整形じゃない?似てるだけの偽物でしょ。】
疑いのコメントが次々と流れ、安藤凪は自分が本物ではないと疑われていることに苦笑いを浮かべたが、それでも完全にリラックスすることができた。
高橋雅子の励ましを受けて、安藤凪は口を開いた。
「みなさん、こんにちは。安藤凪です。今回配信を始めたのは、主にネット上の事実無根の噂を晴らしたいからです。昨日病院に行ったのは友人を見舞うためで、第二子を妊娠したわけではありません。皆さんには冷静に情報を受け止めていただきたいです。」
【うわ、マジで安藤凪だ!】
【ママ、本人見ちゃった!ってことは、ネットで安藤凪が第二子妊娠中って噂があって、安藤凪が自ら出てきて否定したってこと?】
【おかしいよ、友達を見舞いに行ったって言ったのに、なんで自分が入院してるの?それに着てるの病院の服じゃない?】
……
目まぐるしく流れるコメントに、安藤凪はどれに答えるべきか一瞬迷った。そのとき、華やかなギフトエフェクトが画面全体を占領し、続いて一つの質問が公開コメント欄に浮かんだ。
「私が病院にいるのは、昨日誤って頭をぶつけてしまったからです。だから最近は病院で静養しています。皆さん、ギフトは送らないでください。私はギフトはいりません。」
安藤凪はそう言いながら、横を向いて高橋雅子にギフトの受け取りをどうやって停止するか尋ねた。
高橋雅子が操作している間にも、何人かが高価な特殊ギフトを送ってきた。幸い高橋雅子は素早く対応し、タイミングよくギフト機能をオフにして、これ以上のギフトエフェクトが画面を埋め尽くすのを防いだ。
【これで本人だって確信したわ、偽物ならギフト機能オフにしないもん。】
【彼女はこんな小銭なんて眼中にないのよ。】