第040章 彼女の体力が悪すぎると彼は言った

上野さんは強引に秋田結を青雲音まで送ると言い張った。

秋田結は彼の車に乗り込んだ。

助手席で、秋田結はシートベルトを締め、だらしなく体を横に向けて彼を見た。

ちょうど上野卓夫の視線と合った。彼の目は深遠で集中していた。

彼女はまばたきをした。

不思議そうに尋ねた。「なぜじっと見てるの?」

「こんなに暑いのに、長袖長ズボンで暑くないの?」

上野卓夫がそれを言わなければよかったのに。

言われた途端、秋田結は顔を赤らめて彼を睨みつけた。「私が望んでこうなったと思う?」

「まさか私が着せたとでも?」

上野卓夫は厚かましく眉を上げた。

秋田結は彼の口を引き裂きたかった。「あなたが着せたわけじゃないけど、私の体の跡はあなたがつけたんじゃない?」

「俺の体にも跡がついてるだろ?お互い様なのに、まるで俺がお前を虐待したみたいに言うなよ。」