秋田結は驚いて振り向くと、上野卓夫がキーボードを持って彼女に向かって歩いてくるのが見えた。
彼女は柳眉をひそめて彼を見つめた。
上野卓夫は口元に怠惰な弧を浮かべ、「30分で足りる?俺、罰として跪いたことなんて一度もないけど、初めてを君にあげるよ」
「興味ないわ。どれだけ跪くかはあなたの勝手よ、私に聞かないで」
秋田結はふと思い出した、彼女と草場盟子はまだ通話中だったことを。
振り返ってみると、通話は草場盟子によって切られていた。
「もういいわ」
上野卓夫は笑みを引き締め、思い切って言った。「君が言うだけ跪くよ。罰が終わったら、微博で私に返事してくれ。おばあちゃんはきっとまだ見ているから」
「……」
秋田結は彼の言葉を聞こえなかったことにした。
立ち上がり、そのままベッドに向かい、這い上がって、眠りについた。