第173章 離婚を承諾する

彼女をさっと見る。

上野卓夫は再び頭を下げ、茶碗の中のお粥を飲み続けた。

秋田結はまばたきをした。

彼のその一瞥がどういう意味なのか分からなかった。

もしかして、彼女の伝言も間違っていたのだろうか?

「朝食を食べなさい」

しばらくして、彼は再び顔を上げて彼女に言った。

秋田結は口をとがらせ、頭を下げて朝食を食べた。

——

朝食を終えると、上野卓夫は秋田結を仕事場まで送った。

彼が運転する間、彼女はイヤホンをつけ、アプリを開いて昨日聞けなかった録音を聞いた。

ついでに、三井愛が自殺したことで、秋田由貴子が雲都に彼女を見に行ったかどうかを知りたかった。

今朝の最新情報を聞いても、秋田由貴子が三井愛の自殺のニュースを知ったという話は聞こえず、車が青雲音の外に停まった時。

秋田由貴子の携帯の着信音が鳴った。