第381章 六年前に一度会った

高橋晴子は上野卓夫の言った通り、宮崎お爺さんの誕生日パーティーに来ていた。

これは秋田結が初めて高橋晴子と正面から会う機会だった。

高橋晴子は顔だけでなく、胸も整形したかもしれない……もし彼女が三井愛だとしたら。

賑やかなパーティー会場で、高橋晴子はワイングラスを持ちながら、数人の中年女性と話していた。

秋田結と上野卓夫が入ってくるのを見て、彼女の笑顔が一瞬凍りついた。

二人が腕を組んでいるのを見て、ワイングラスを握る指がそっと締まった。

人混みを隔てて、上野卓夫は高橋晴子の目に浮かぶ感情の変化を見逃さなかった。

少し身をかがめて秋田結に言った。「結ちゃん、あそこの赤いドレスを着た女性が高橋晴子だよ」

「ああ」

秋田結は何気なく高橋晴子の方向を見て、一瞬目が合った。そして自然に視線をそらし、別の方向を見た。