第385章 もし、彼女が秋田結が階段を上がったと言ったら…

秋田結は情報を読み終えると、眉をひそめてしばらく考え込んだ。

三井忠誠がこのメッセージを送ってきた意図は何だろう。彼女が三井康隆を嫌っていることを知っているのに、わざわざ康隆が戻ってきたことを伝えてくる。

また電話が入り、秋田結は三井忠誠のメッセージを気にせず、忙しく仕事を続けた。

夜になって。

秋田結は知恵ちゃんと知心の二人を寝かしつけてから、自分の部屋に戻ってお風呂に入り、ベッドに横になった。

やっとアプリを開く時間ができた。

以前、秋田由貴子を盗聴していたこともあり、この手の操作には慣れていた。

三井忠誠が指定した時間帯から聞き始める。

最初の2分間は静かだった。

2分後、ノックの音が耳に入り、続いて三井忠誠の声が聞こえた。

三井康隆と三井忠誠の会話を聞いて、秋田結はスマホを握る指に力が入った。